【水の循環】を知ることができる絵本7選
「水はどこからやってきてどこへ向かうのか」という水の循環がテーマの絵本を選びました。
身近な川・水道から地球規模の話まで、おすすめの絵本・本がそろっています。
1. たまがわ
【絵本について】
村松 昭・作(偕成社)
偕成社【たまがわ】紹介ページ
- 実際の川の源流から海までの川のながれだけでなく、流域の地理・歴史がわかる
- 親しみやすい鳥瞰図が人気の村松昭氏による「日本の川シリーズ」の絵本(ほかの河川の本もおすすめ)
「たまがわ」は多摩川の源流から海までをめぐる話です。手書きのあたたかみがある鳥瞰図で描かれています。
山の一滴からはじまる水が、徐々に大きな川となり東京湾に注ぐ様子を、きめ細やかに知ることができます。
川の流れる様子だけでなく、流域の風景まで丁寧に描かれているのも特長です。上流から下流にかけて、街並みが次第に変化していく様子がわかります。
ダム・浄水場といった水道関連施設も描かれていて、社会科の勉強にもおすすめです。
【年齢のめやす】小学校低学年頃から
2. かわ
【絵本について】
かこさとし 作・絵(福音館書店)
福音館書店【かわ】紹介ページ
- 川の源流から海にいたるまでの様子がわかる
- 1960年代に出版されて、現在も読み継がれる絵本。出版当時の日本の暮らしの様子も知ることができる。
「かわ」は、川の源流から海に流れるまでを描いた絵本。50年近くも前に出版され、今も読み継がれるかこさとし氏の人気絵本です。
山に降った水が小さな谷川になり、やがて大きな川に変化していく様子が描かれています。
絵本では、川の流域に暮らす人々の暮らしについても描かれています。50年前の出版なので、当時の暮らしを知ることができます。「森林鉄道」「炭焼き」といった、今ではなかなかみられない光景が描かれているのも大変興味深いです。
【年齢のめやす】読んであげるなら4歳頃から / 自分で読むなら小学低学年頃から
3. 川はながれる
【絵本について】
アン・ランド 文 / ロジャンコフスキー 絵 / 掛川恭子 訳(岩波書店)
岩波書店【川はながれる】紹介ページ
- 山の小さな川が少しずつ大きくなり海へ向かう様子を、美しい絵と詩的な文章で描いた絵本
「川はながれる」は、山の小さな川が、少しずつ大きくなりながら海へ向かう様子を美しい絵で描いた絵本。
川の一生を、美しい絵とストーリー仕立ての文章で表現しています。
「川は空気や太陽みたいなもの。同じときに、どこにでも、いることができるのさ。あっちにも、こっちにも。とおくにも、ちかくにも」という文章は、水の性質をよく表現しています。
【年齢のめやす】4・5歳頃から
4. みずとはなんじゃ?
【絵本について】
かこさとし 作 / 鈴木まもる 絵(小峰書店)
小峰書店【みずとはなんじゃ?】紹介ページ
- 「日々の暮らし」から「地球規模」まで、水の役割や重要性について詳しい文章と豊富な絵で知る
「みずとはなんじゃ?」は、日々の暮らしでつかう水が 生命・地球にとって大切なものということを教えてくれる絵本です。
生活のあらゆる場面で利用する水。その水は、人間やすべての動物の生命に欠かせないものと同時に、地球の環境に大きく影響する重要なもの。
水は循環し、水があるから地球上の生物が暮らしていける。そんな水の大切さを教えてくれる一冊です。かこさとし氏が最後に伝えたかったメッセージがこめられた絵本です。
【年齢のめやす】5・6歳頃から
5. 地球を旅する水のはなし
【絵本について】
大西健夫 文 / 龍澤彩 文 / 曽我市太郎 絵(福音館書店)
福音館書店【地球を旅する水のはなし】紹介ページ
- 地球規模から日々の暮らしまで、さまざまな水の循環を知る
- 美しい絵と、静かに詩的に語りかける文章
- 巻末に、水文学(すいもんがく)専門の著者による詳しい解説つきで、理解が深まる
水の循環を、地球規模から私たちの暮らしまで、大きな視点で教えてくれる絵本。
空から降ってきた雨が、川となり海へそそぐ。海の水も、ゆっくり静かに絶えず入れ替わっている。水は地球のあらゆる場所に、わたしたちのからだのなかにも、木々の枝葉の中にも、すみずみまであることを教えてくれます。
ただその水は「増えもしないし、へりもしない、限られた分量の水をつかって、ぼくたちは生きている」
農林水産・海洋・気象・生態学とあらゆる分野に関連する「水」のことを、美しい絵と文章でわかりやすく教えてくれる一冊。
【年齢のめやす】読んであげるなら5・6歳頃から / 自分でよむなら小学中学年頃から
6. すいどう
【絵本について】
百木 一朗・作(福音館書店)
福音館書店【すいどう】紹介ページ
- インフラの視点から水の循環がわかる
- 浄水場・水道管・下水管・下水処理場といった、生活に欠かせないインフラについて知ることができる
- 水道管の絵をなぞりながら読めるように工夫されたユニークな絵本
絵本「すいどう」は、ふだん使う水がどのようにやってきて、使った水がどこへ行くのかということを、インフラの視点からわかりやすく描いた絵本。
「川→浄水場→水道管」を通ってわたしたちのもとへ届き、使った水は下水となって「下水管→下水処理場→川→海」へ送られていきます。
そして、その海の水は、雲になり、雨になり、川となって流れ、ふたたび私たちのもとへやってきます。
水道管をなぞりながらよめるユニークな絵本です。
【年齢のめやす】読んであげるなら4歳頃から / 自分で読むなら小学低学年頃から
7. 水はどこから来るのか
水道・下水道のひみつをさぐろう
【本について】
高堂彰二・監修(PHP)
PHP【水はどこから来るのか】紹介ページ
- 水道・下水道をとおして、水がどこからきてどのように川へもどるのかを知る
- 水道施設・下水道施設をイラスト・写真・文章でわかりやすく説明
- 技術士監修によるインフラのことが詳しくわかる本
水道・下水道インフラをとおして水の循環をまなべる本です。
水道では、水源林の森にはじまり、ダム・川・取水施設・浄水場をへて水道水になる様子を写真つきで詳しく説明。下水道についても、下水管のしくみや処理場の様子が詳しくわかります。
本では、東京都水道局・下水道局を取材。日々のメンテナンスや検査の様子など、水道・下水道の仕事についても知ることができます。また、水道局がとりくむ給水ステーションの整備・下水道局がとりくむ再生水事業といった近年の情報をしることができます。
技術士の高堂彰二氏監修によるインフラからみた水の循環が詳しくわかる一冊です。